オフサイド
独りよがりな夜に、君は眠れず、僕は恍惚とした何かを感じながら夜明けを待っている。
それは、ワールドカップが朝までやっているから眠れないだけなのだが、今日はワールドカップ中継がないので、時間を持て余してしまった。
コマネチはビートたけしのギャグのほうが有名だが、実はマラソン選手の名前だということを知っている人は日本にどれくらいいるのかな?ということを思った。
それは、きっと北野武が映画監督である以前はコメディアンだったのだよ。ということをたくさんの人が忘れていってしまうことと似ているような気がする。
そして、僕はこんなことを思い出した。
「好きな子に振られちゃったんだ・・・。」
「今日はスミスのこと、慰めてあげる!」
彼女は一夜限りだったが、スミスを慰めてくれた。
月明かりが差し込む曇りガラスを二人で見上げながら、彼女は言った。
「きっと、スミスは私のことなんて忘れちゃうんだろうな・・・。」
僕は彼女を傷つけてしまったのかもしれない。と後悔した夜もあったが、彼女には伝えられずじまいだった。
彼女とは、それきり会うこともなくなってしまったが、僕はあのときの彼女に感謝している。
忘れてなどいないし、ずっと僕は君が幸せであってくれることを心から願っているよ。
2006-06-15 04:19
nice!(0)
コメント(0)
トラックバック(0)
コメント 0